それが善行の脳天

善行が、渋面しているのを、気付いているのか、気付かないのか、
よっちゃんは、「まぁまぁまぁ~」と、のんびりした声を出しました。
「だけどさ!なんだかんだ、みんな、味方になってくれただろ?」
と言うので、
「あたりまえだ」と、ふてくされた顔の善行。
「私は、おまえと違って、みんなとはうまくやってたからな!」と言うと、
「そうかぁ~?」
よっちゃんは、疑うように言い、それが善行の脳天にきたのです。
カッ!と顔色を変えかけたその時・・・
「まぁまぁ、お2人さん、その辺にしときな」
いつまでも続きそうなので、幸次郎がやむなく、2人を遮りました。
「まぁとにかく、みんなの憩える場所、みんなの家みたいな場所って、
ないかなぁ」と言うので、再びオヤジたちは、うーんと考え
込みました。

「公民館は?」
みんなが押し黙ったところへ、よっちゃんの能天気な声が
響きます。
「公民館?」
一同が顔を見合わせていると、
「公民館は、事前に、予約を取らないと、ダメだぞ」
と、幸次郎が言いました。